健康経営に注目が集まっている
個々を大切にする時代だから
近年より政策の一つとして注目されている「働き方改革」や新しい感染症の流行の中で、企業が取り組むべきテーマが増えてきました。
しかし実はこの10年前後の中では、採用活動における学生や若手社員の意識変化は進み続けていたようです。
一言で言うならば「個人を優先し大切にする」思考と言えるもの。
「給料が安くても自分の時間が取れる企業への就職を希望する」と言う学生の声が多いと言う調査もその一端を表しています。
健康的でストレスのない職場環境を求めるという、本来誰もが持っている思いを声にして発することができる時代になったとも言えます。その価値観に対応することは、本来社会が求める「企業の健全性」を確保することで「社員の最適化」を実現することで企業を拡張・成長させるいう戦略といえるようです。
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企業の課題は「人的資源」の活用
多くの中小企業で聴こえる声は…
●社員の高齢化による技術の伝承の遅れ。
●一人の社員に多能化を求めるが故、常に忙しさの中にいること。
●若手社員の離職率の高さ、または採用の困難。
があげられ、業績の拡大や拡張の前にそれを実現するための「人的資源」への課題が多いといえるようです。前向きな思いで業務に取り組んでほしいという思いは経営層にとって共通ではないでしょうか。マニュアルでは示しきれない領域にあるテーマとは、感情論であり「モチベーション」や「気持ち」に起因するものがほとんどです。それが改善の全てではありませんが、重要なテーマとして取り組むべきものかもしれません。
ストレス
昨今のテレワークの拡大に伴い直接のコミュニケーション不足から生じるストレス増大が報告されています。健全な仲間意識を持つことや所属の欲求を満たすことは人が生き生きといることに必要な基本要素なのだと感じます。
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社員の意識と課題は「自己実現」
パーソナルという考え方の軸を持ち、自分の個性や強みをより発揮したいという「自己実現」への欲求が中心と考えられます。良い意味で個を主張するマイペース型の思考があり、同時に個を活かしながらチーム(組織)を形成するプロセスに成長課題があるようです。特に身体的な健康状態は精神的なものに与える影響も大きく、身体と内面の両方に健全性を育む環境整備が求められます。
身体の不具合
特に在宅でのデスクワークをされた方に多くみられるのが「肩こり」や「腰痛」を中心とする不具合と「眠れない」「食事の偏り」の増加が報告されています。身体のメンテナンスや食生活の改善などが一層必要とされています。
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社会的背景と課題は…
1.生産年齢人口の減少と人手不足
15歳〜64歳の人口が減り続け、この原初は今後も長期的に続くと予想されます。
企業にはこれまで以上に従業員の健康に配慮する姿勢と取組みが職場環境として求められています。
2.国民医療費の増大
厚生労働省からは、2016年の国民医療費は41.3兆円1990年の20.6兆円に対してほぼ倍増。
今後の試算では2025年には54兆円まで増加するとされ、保険制度の維持が危ぶまれる状況です。
これらから健康増進は大きな取組み課題という背景があります。